ADHAについて患者家族に相談されました。いくつか本を読んでみたところ私自身の勉強にもなりました。まとめておきます。

ADHDは以前は注意欠陥多動性障害と訳されていましたが、語感がきついので現在は注意欠如多動性障害と訳されています。

■診断基準

アメリカ精神医学会の診断基準(DSM-Ⅳ)

診断基準の解説

■推奨する本

ADHDの本を読み比べてみました。本の内容は驚くほど似通っています。どの本もよくできています。私は下記の図書をすすめようと思います。

親:①→②
支援者:①→②→③

①ADHD 注意欠陥多動性障害の本 (セレクトBOOKS育ちあう子育ての本) 単行本 – 2009/3/17
司馬 理英子 (著, 監修, 監修)

カラフルで読みやすい。図表が多いが文字数も多く、情報量もあり。

②ADHDのある子どもの学校生活―ぼく困った子?わたしダメな子?小・中・高での支援事例と医師からのアドバイス 津島 道子 (著), 福山 明日香 (著), 村中 哲之助 (著), 市川 宏伸 (著), & 3 その他

文字中心。個別のケースが紹介されている。「ふしぎだね!?ADHD(注意欠陥多動性障害)のおともだち (発達と障害を考える本)」が紹介されている。

③ADHDとはどんな障害か―正しい理解から始まる支援 単行本 – 2009/5
上林 靖子 (著), 中田 洋二郎 (著), 藤井 和子 (著), 井澗 知美 (著), & 1 その他

文字中心。教科書的。よくまとまっている。親向きというよりは支援者向き。

④新版 ADHD のび太・ジャイアン症候群 単行本 – 2008/9/18
司馬 理英子 (著)

文字中心。情報量は多いです。このページのPDFファイルはこの書籍から作成いたしました。

⑤図解 よくわかるADHD 単行本(ソフトカバー) – 2008/8/13
榊原 洋一 (著)

ADHD 注意欠陥多動性障害の本と同じような本。2色刷りなので、カラフルさで負けている。ショ糖の採りすぎには留意が必要との記載あり。

⑥AD HD、LDがある子どもを育てる本 (健康ライブラリーイラスト版) 単行本 – 2008/10/11
月森 久江 (監修, 監修)

⑦はじめに読むADHD(注意欠陥多動性障害)の本 (発達障害を正しく理解する) 単行本(ソフトカバー) – 2009/4/10
榊原 洋一 (著)

白黒。図表もあり。文字中心。

⑧大丈夫!ADHDのすべてがわかる本―注意欠陥/多動性障害児とどう向き合う 単行本 – 2008/6
榊原 洋一 (著)

白黒。文字中心。

⑨めざせ!ポジティブADHD: ギャグマンガで読み解く基礎知識&克服法 Kindle版
あーさ (著)

マンガですが、内容はしっかりしています。本が苦手であれば、このマンガでもいいと思います。


■病院を受診時に持参してもらうもの

母子手帳
通知簿
子どもの自筆のノート
教師による評価表(下記)


■鑑別診断

多動性は、アスペルガー症候群、高機能自閉症でもあり。
視野や聴覚の障害。
甲状腺疾患。
てんかん。
脳腫瘍、脳外傷、脳炎の後遺症。

■大人のADHD

最近は大人のADHDも話題になっているようです。






(2017/06/13)