■金利上昇局面で注目


バンクローンは米国はすでにメジャーな投資対象のようです。

米国の金利上昇が予想されることから人気になっているようです。

日本でも各社から相次いでファンドが設定されました。


■バンクローンって何?

下記に分かりやすい解説があります。

メリットは、下記3つです。

①変動金利…金利上昇局面で有利

②高金利…非投資適格の債券なので当然ですね。

③貸付債権の回収率が高い…担保がある。一般債券より優先して回収される。

米国で金利上昇が見込まれているため、①のメリットが注目されて、人気が出てきているのでしょう。


■ライバルはハイイールド債

金利、仕組み的にバンクローンのライバルはハイイールド債でしょうね。

ハイイールド債は、投資適格債券より金利上昇の影響を受けにくいと言われていますので、金利上昇局面において必ずしもハイイールド債より有利ということはないようです。

リターンはハイイールド債よりやや低いようです。

ですので私の理解としては、ハイイールド債よりややローリスク、ローリターンの金融商品といったところです。


 








■ETFもあります

●PowerShares Senior Loan ETF (BKLN) 米Yahoo PowerShares
Expense Ratio 0.65% 12 Month Yield 4.11%
最大規模

●Highland/iBoxx Senior Loan ETF (SNLN) 米Yahoo
Expense Ratio 0.55%

●First Trust Senior Loan Fund (FTSL) 米Yahoo

●SPDR Blackstone / GSO Senior Loan ETF (SRLN) 米Yahoo SPDR日本語 
総経費率0.70% Yield3.38%
2つのベンチマーク(Markit iBoxx米ドル建てリキッド・レバレッジド・ローン指数 と S&P/LSTA米国レバレッジド・ローン100指数)をアウトパフォームすることを目指すアクティブファンド。


購入するかどうかは迷いますが、購入するなら流動性も高そうなBKLNでしょうか。



■純資産残高1位<愛称:スマートスター>

三菱UFJの投資信託「米国バンクローンファンド 通貨選択シリーズ(愛称:スマートスター)」が国内のバンクロードファンドでは最も売れているようです。リンク

販売時手数料購入価額×3.24%(税抜 3%)、運用管理費用(信託報酬)年1.782%(税抜 年1.65%)だそうです。

300万円10年間のコストを比べてみます。
・BKLN 19万5000円
・スマートスター 62万4600円

手数料高すぎ!

運用はPIMCO社に丸投げ。

それはありがちなこととして、高金利の外貨建ての商品が用意されているのがひどいで。

米国のバンクローンなのですから、米ドルコースがあること、日本人に売るのですから円コースがあるのは理解できます。

ひどいのは高金利通貨のコースが用意されていることです。

金融知識がない人に金利を上げて売りつけようとしているのですね。

ひどい話です。

このような金融商品がまかり通っているので、日本はタンス預金が多いのでしょうね。





■リンク

アクティブファンド(SRLN)も設定されたという話題。

"多くのバンクローンは「フロア」付きで発行されており、そのクーポン金利は金利
が特定の基準を一定水準上回った後でないと、変動金利にならない仕組みになっている。フロアはロンドン銀行間取引金利(LIBOR)より1%高い水準に設定されることが多い。"

"投資家はバンクローン以外に何を買えばいいのだろうか。金利リスクが相対的に低く、健全な利回りを得られる一つの分野は短期ハイイールド債だろう。"

"今年は金利が上昇しているにもかかわらず、ハイイールド・バンクローンがハイイールド債をアンダーパフォーム"


(2014/12/05)