■原油価格70ドル割れ

原油価格下落のニュースをみて、原油価格について調べて2014年11月15日「原油への投資はしないことにしました」という記事を投稿いたしました。

急落したといっても1バレルあたりUSD90前後でした。

その後も価格下落は続き、現在はUSD70(12月9日)を割り込んだそうです。

1ヶ月も経っていないのに、すごい急落ぶりですね。

やはり原油には投資しなくて、よかったです(^-^)




■原油価格の底値

急速な下落というものの年次のチャートでみるとまだまだ高値圏ですね。



商品(コモディティ)の底値は生産コストと関係あると考えるのが自然です。

配当、金利もつかないわけですし、70ドルではまだまだ投資しないことにします。

30ドル程度まで下がることがあれば投資するか検討することにします。

シェールオイルなどの技術革新がそれほどでなければ、20ドルなら手堅いでしょう。



■原油価格決定の要素

今回の原油価格下落についての報道では下記のような要素が挙げられています。

どれかが正解というよりは複数の要素が絡み合っているのでしょうね。

・需給、世界景気
・米国の金融緩和終了に伴う投機マネーの引き上げ
・サウジによるシェールつぶし
・他国の経済制裁:中近東で影響力を増しつつあるイラン、シリアの後ろ盾/クリミアを併合したロシア、イスラム国
・サウジが王位継承期のためコントール能力の低下
・サウジが石油の時代がおわらせたくないため

資源エネルギー庁が作成しているエネルギー白書2009(リンク)にて原油価格形成のメカニズムが説明されています。

すっきりとまとまっています。が、私の直感では教科書的にすっきりとまとまりすぎているというようにも感じます。

上記要素では上2つは含まれているものの、下3つは含まれていないことになってしまいます。



ところで需給ファンダメンタルズとプレミアムの寄与度をモデル分析されています。


プレミアムはいずれ解消して、最終的にはファンダメンタルな価格に収束していくということのようです。

こんな分析できるのかなとも思いますが、下記の論文に分析方法が解説されています。

私には難しくてよくわかりませんでした。




"ファンダメンタルな価格は1997~1998年においても20ドル台半ばであり、10ドル近くまでの原油価格の下落はファンダメンタル以外のディスカウントが大きく寄与していたと考えられる。一方、その後の2000年にかけての原油価格の上昇は、行き過ぎたディスカウントを修正する過程であったと解釈できる。"


上記論文の補論で述べられているのですが、アジア通貨危機の際にはプレミアムではなく、逆にディスカウントが生じていたそうです。

そしてやはり数年かけてファンダメンタルな価格に収束していったようです。

このような方法が成り立つのなら、ファンダメンタルな価格を計算できる人は簡単に大儲けできてしまいます。

ですので、私は参考程度にすべきと考えます。


■結局のところ


結論としては、今回も石油への投資は行わず、30ドルになったら投資するか検討します。

■リンク
イスラム国であるアフガニスタンへ進行したソ連への制裁で原油価格が低く抑えられたそうです。そしてソ連崩壊につながったそうです。


(2014/12/09)(2015/04/16追記)