■読書時間を制限すべきかもしれません

AMAZONで昨年購入した本を今数えてみたら、74冊でした。

AMAZON以外に本屋で購入した本もあるので、1年で100冊以上購入していることになるでしょう。

多くの雑誌や子供の絵本も読むので、かなりの活字に触れていますね。

反面、多忙のためしそびれていることも多いです。

感覚的にはもっと読書を楽しみたいのですが、逆に私は活字に触れる時間を制限すべきなのかもしれません。

人生も後半戦に入ったので、知識を蓄えることから、蓄えた知識を行動に反映させることに重点をうつしていくべきだとも感じるのです。


■新しい本を購入しなくても、、、

昨年AMAZONで購入した本の一覧を見返してみました。

きちんと消化できていない本が大部分です。

多少は身についているでしょうからそれでいい気もしますが、きちんと消化できるまで良書を繰り返し読み返した方がいい気もします。

そんなことを考えつつも、どんどん本を購入してしまいます(;^_^)

最近はなかなか本屋にいけないのですが、ゴールデンウィークに本屋に行けました。

そこでたまたま見つけたのが下記の本です。

●資本主義の終焉と歴史の危機 (集英社新書) 新書 – 2014/3/14
水野 和夫 (著)



1年以上前に発売された本ですが、斬新な内容でびっくりしました。

新しい本に触れ続ける大切さを実感しました。


■資本主義は終焉させるべき

前置きが長くなりました。

この本の主題は、現在は資本主義の最終段階にあり、資本主義に固執することなく次の時代に移るべきだということです。

固執しすぎると、中産階級の没落が生じてしまうというのです。

理屈は下記のとおりです。

資本主義は「中心」と「周辺」から構成され、「中心」が「周辺」から利益を得るシステム。アフリカを最後に地理的な市場拡大は望めない。電子・金融空間が創生されたが、リーマンショックで縮小に転じてしまった。さらに「周辺」を無理に作ろうとすると、没落した中間層を加えた弱者という「周辺」が拡大していく。

~~~~~下記引用~~~~~

"資本を投下し、利潤を得て資本を自己増殖させることが資本主義の基本的な性質なのですから、利潤率が極端に低いということは、すでに資本主義が資本主義として機能していないという兆候"

"「価格革命」とは供給に制約のある資源や食糧の価格が従来の枠組みで説明できないような非連続的な高騰をすること"

"中国、インド、ブラジルといった人口の多い国で、先進国に近い生活水準を欲して、それに近づけようとすれば、食糧価格や資源価格の高騰が起き"

"70億人のエネルギー消費をまかなえるだけの化石燃料は地球上にない"

"グローバリゼーションの進んだ現代では、資本はやすやしと国境を越えていきます。ゆえに、貧富の二極化が一国内で現れる"

"資本主義のあとに、どのような社会・経済システムが生まれるのかはまだわかりません"

"グローバル資本主義を維持しようとすれば、「雇用なき経済成長」という悪夢を見続けなければならない"

"収奪の対象は、アメリカであればサブプライム層と呼ばれた人たちですし、EUであれば、ギリシャなど南欧諸国の人たちです。日本の場合は非正規社員です。"

~~~~~~~~~~~~~~


■投資の大前提が崩れてしまった

私の投資方針は
「今後も世界経済の発展が続くだろうから、世界中に幅広く、低コストで投資する。例えば【VT】バンガード・トータル・ワールド・ストックETFを保有する」
というものでした。

「人類誕生以降世界は発展してきたのだから、今後も人類の発展は続く」と予想しているのです。

今までそう信じていましたし、宇宙人の星からデータをとってこない限り、それ以上の予想はできないので、予想が外れても仕方がないと思っていました。

しかしよく考えると、地球の歴史にて中世から近代(資本主義)へと社会システムの変更があったのです。

ですので、今後も資本主義が延々と続くとかんがえるのはおかしい気もします。

自分の投資方針に自信が無くなってきました。

日本の低金利20年というのが資本主義の終わりの始まりなのかもしれませんが、変化は100年ぐらいかけて起きるでしょうから、急いで投資の方針を変更する必要はない気はします。

・インデックス投資に頼りすぎることなく、時代の流れを予想する。
・商品(農作物、エネルギー、貴金属)への投資も検討する。
ということ頭の片隅においておこうと思います。

また各国内で貧富の差が広がっていくことを念頭にすると、「私の子供は先進国の日本人に生まれたから安心」とは思わず、しっかりと教育を施すことが大切と思いました。

■参考

●なぜ今、私たちは未来をこれほど不安に感じるのか?--数千年に一度の経済と歴史の話 2015/2/14 松村 嘉浩 (著)

この本にも上記の本と同様の内容が書かれているそうです。興味はありますが、私は読んでいません。


内容紹介
資本主義の変わり目に、割を食ってしまう世代のために

なぜ、今の若者はかつてない"大きな不安"を抱えているのか?
なぜ、人口減少・少子高齢化が進んでいるのか?
なぜ、世界経済の混迷は続くのか?
なぜ、アベノミクスは間違っているのか?
それでもなぜ、日本人が世界の希望になるのか?

ゴールドマン・サックス、ドイツ証券などで長年活躍してきたトレーダーが、
『進撃の巨人』『鋼の錬金術師』といったコミックスやアニメ、そして数々の名著を題材とし、
マクロ経済理論、世界システム論までを駆使して「小説形式」で示す
〝新しい時代〟の総合分析。

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【本文より】
「結論から言っちゃいましょう。なぜ、みんな《漠然と不安》なのかというと、まったく《新しい時代》にいるのに、今までどおりに生きようとする既得権益層が世の中を歪めているからなのですよ」
「既得権益層っていうことは、『進撃の巨人』のウォール・シーナの人たちのせいということですか?」
「そうです。ウォール・シーナです。三重の壁に守られた既得権者たち」
「それって、具体的には誰なんですか? お金持ちとか政治家ですか?」
「いいえ、違います。お年寄りやこれからお年寄りになろうとする方々、普通のおじいさんやおばあさんたちです」
「おじいさんやおばあさんが、人々を不安に陥れているって……本当ですか?」
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(2015/05/07)